2009年12月31日木曜日

※本日の一言※

今年一年
ありがとうございました(゜Д、゜)
 冲方丁。元旦月食は雪に阻まれそうな空模様ですが、今年お世話になりました読者のみなさま担当さん妖精さん家族と全ての方々に、ありがとうございました。今年はウン年ぶりに最初から紅白歌合戦を見ました。『ヒーロー』にマジ泣きしそうになる歳であることを実感しました。いまだに小林幸子は日本で希少なインフレという言葉がふさわしい方なのではないかと想いました。振り返れば修羅場ばかりの一年、いまだに発表できない企画もあったり、「つい」うっかり違う仕事をしていたり、『シュピーゲル』が佳境だったり、年末にもかかわらずゲロ吐きそうになったりと相変わらずの冲方丁ですが、どうぞ翌年も変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。よいお年をお迎えください。

2009年12月30日水曜日

※本日の一言と時事雑想※


元旦月食」    http://mainichi.jp/select/opinion/yoroku/news/20091230k0000m070099000c.html
 旧暦において晦日・朔日は「月がない日」である。晦は暗い、朔は黒の意である。というわけで、本来ならありえない日本史上初の元旦月食。『天地明察』の渋川春海先生に感謝して早起き(夜更かし)したいと思います。


消えた雑誌
 http://news.mag2.com/archive/20091230100000
 切実である。よもやの『小学校六年生』休刊。また『STUDIO VOICE』さんは冲方がSF大賞を頂いてほぼ最初に取材して下さった、ということもあり、とても切実な想いにかられる。
 


ウブカタ・サミット
 キングレコード・プロデューサー。2010年のもろもろに向けて六社七部門のつわものたちが集う宣伝会議のことである。下記、第二回開催ののち冲方が参加した飲み会における、「つわものたちの一言」一覧である。飲みながらメモしたため、どれが誰の一言かよく分かりません。



婚活したい人
そうやって原稿取るんだ
「『マルドゥック』の生みの親だからって
俺のミルクだと!?
すげえ、二メートル(離れると)美人
集英社なんか燃えちゃえ
どうすれば結婚できるのかということを真面目に議論して
十対十くらいの合コンで二メートルくらい離れた人を狙って
タイプはレスラーです
あなたと場外乱闘したいってメールしろ
シュピーゲル買うファンは超精鋭だという話を
冲方ファンてのは風雲たけし城の最後の生き残りなみに淘汰を乗り越えたファン層であって
いいんですか話題的に
いいんです講談社とビートたけし和解してるから
ディズニー大好き担当
車が買える額のディズニーグッズ
既婚者ばっか男子ふざけんなよ
あなたがあの陽炎嫌いの人
モテ女だいきらいだ
信頼しても期待はしないのが編集の武士道だ
破綻と失敗は違う
経営者の最大の敵は成功体験
馬鹿の一つ覚えで会社潰しやがって
うちの部員かたぎじゃないですから
あそこの作家先生たちは肉体が巻頭カラー(全身墨入れ済み)
○○先生の背中はフルカラー上等
印刷所の色彩校正に出せない人たち
そんな先生たちでグラビアページ作りたい
もうあるからそういう雑誌
鳳(アゲハ)の元ネタは『地獄の黙示録』に出てくる『機関銃で撃った後にバンソウコウを差し出す』というセリフ
そんなネタ前担当から引き継いでない
年上の女性作家に珍品秘宝館につれていかれた
七色のバイブコレクションが
悪夢だ
うちの忘年会の惨状を曝露した日には
男子の下ネタなめちゃいけねえ
何の集まりだっけ
おたくの会社のあれって商品の赤字? ビル建てた赤字?
冲方くんの帽子欲しい人
呑ませたら変貌する作家たちの裏ネタ
絶対にブログに載せちゃダメ
コーランなみにヒットマン来るから
いったい誰の発言がブログに載るんだ
わかった猫背だから結婚できないんだ
砕け散れ講談社
白米はデザートです
もうぐだぐだ
これしきのビールで
さっきの店の記憶がねえ
次の店予約しました


みなさん来月もよろしくお願いします
 キングレコード・プロデューサー。さすが修羅場に慣れたつわものであり冷静な締めの一言である。


・・・飲み過ぎました(゜Д、゜)。


ダメ人間ですね
 少年画報社・担当。一人退いて会社に戻った方の一言。

2009年12月28日月曜日

※本日の一言※


12月なんて一日も早く終われと思います
少年画報社・担当。地獄の年末進行である。盆暮れ正月ゴールデンウィークが最も忙しいあこぎな商売である。いまだに「仕事納めらんない」人々による焼けた鉄板ダンスが続行中である。


どうしよう、あなた
 嫁。三歳の息子について。サンタさんの存在を初めて説明したところ、「とても人が入って来れないような場所にも自在に侵入する不可思議な力を持った正体不明の赤い服を着た謎の超能力者」という解釈をし、震え上がって眠れなくなったということについて。冲方の幼年時代そっくりであり大変申し訳ないが、そのまま震え続けていてくれると親は大助かりである。


やけになって誰かが七面鳥を買いに行く
 野性時代編集。雑誌の校了がまさしく23日・24日にぶつかるということについて。


年末行進
 編集。ハーメルンの笛吹男に導かれる鼠の大群を思い出す。


ゴネシエイター
 プロデューサー。ネゴ(交渉)ではない、ゴネを強行する人々について。ゴネ得がいまだに通用する業界というのは要するにそうしないと食えない人々が大勢いるからであろうか。


誰の一言が(ブログに)載るのか
 ウブカタ・サミットに参じた誰か。第二回会議にて参加とあいなった冲方に。メモ帳になんだかびっしり書かれていて非常に面倒なので、次回「本日の一言」にて列挙の予定。覚悟しなさい。

2009年12月26日土曜日

※本日のお知らせと一言※


 +++お知らせ 短編書きました+++

 早川書房SFマガジン特大号(2月号・50周年記念号・12/25発売)にて、『メトセラとプラスチックと太陽の臓器』掲載。久々の冲方SF短編です。常にお世話になり続けているSFマガジンへの感謝を込めて、大いに楽しく書かせていただきました。



天地明察とは正反対の、

さりげない新境地

 早川書籍【塩】部長。掲載された短編について。一度、試みてみたかった手法である。短編が評価されるというのは、他の媒体とはまた違った嬉しさがある。




こちらの方からお葉書届いております

 嫁。『天地明察』の感想が記された葉書が届いたよ、という件について。







マジだ!(゜Д、゜)
 冲方丁。よもやの史彦お父さんこと田中正彦さんから直筆の感想と激励をいただいてしまいました。作品をともにした異業種の方からの激励というのは咄嗟に説明できない深い嬉しさがあります。ありがとうございます。





三刷り決定○○○○部
 角川書籍担当。『天地明察』について。別件で打ち合わせ中だった冲方に電話にて。「驚きでぼんやりする気分を味合わせたくて」とのこと。確かにぼんやりするどころか、っげー!?(゜Д、゜)と、わけわからなくなる部数であった。発売一ヶ月足らずのハードカバーの合戦も剣客もない時代小説である。というか『テスタメントシュピーゲル1』の発行部数を超えてしまった。さすがに、ありえねー!?(゜Д、゜)と、思わず何度も計算したが確かに超えていた。なお打ち合わせ相手は集英社の小説すばるさんであり、角川担当さんと知己だったりする。時代小説ものを今後も書き続けていける下地ができて素直に嬉しい次第。

2009年12月25日金曜日

※本日のお知らせと一言 『オイレンシュピーゲル』コミック
 講談社月刊少年シリウスにて連載スタート




第一話73Pスタート
 少年シリウス。驚愕である。


一話一冊
 シリウス担当。やるならがっつりの姿勢である。本当にやってしまう凄みに絶句する。




読みやすさを優先するあまり描き込みを薄くし過ぎた感があり我々としては悔やまれる次第で
 シリウス担当。第一話の原稿UPの報告メールにて。『オイレンシュピーゲル』ザ・コミックにて二階堂さんとガチ打合せを行う武闘派編集。もう全く薄くねえ(゜Д、゜)と言いたいところである。放置すると本当に全コマ300%倍率とかでトーンをはりはじめる人たちである。


ドイツ系の建物は他の地方に比べて窓と窓の間隔が違うんですよ
 二階堂ヒカルさん。背景について一言。知りませんでした。本当すいません。




涼月ダイスキー
 シリウス担当。二階堂ヒカルさんについて。冲方と大変気が合う感じである。


ネギと肉的にどうですか」「そこはネギで
 二階堂ヒカルさん&シリウス担当、打合せでの会話。ネーム原稿という名の串盛り合わせにおいて、ネギ(語り)と肉(アクション)を食す順番について。



ウブカタ・サミット
 来春のとあるイベントのために集合。現在、スーパージャンプ、別冊少年マガジン、月刊少年シリウス、月刊ヤングキングアワーズ、角川スニーカー文庫、早川書房、キングレコード、六社七部門の担当編集者およびプロデューサーが一堂に会していたことを後から連絡されて吃驚した。もはやサミットというより包囲網と呼ぶべき宣伝会議である。


逃げられないですよ
 少年画報社・担当。参加者全員が「冲方が今なんの仕事をしているか」を把握することになるという一言。

2009年12月23日水曜日

※本日の一言 シンガポール編3※

冲方T
 何かの表示で。頭文字としては間違っていない。確かに「丁」と「T」似て非なるモノに見えなくもない。そのため何がどう間違っているか、とても説明しにくい。理解に努めようとした結果の誤解が、相互理解の第一歩である。


UBUKATA J
 何かの表示で。それはちょっとやり過ぎだと思いました冲方は。


CHO UBUKATA
 シンガポールのルーカス・スタジオの入場証に書かれた名前。どうも漢字の読み方を微妙に知っている人がいるらしい。もともとシンガポールはチャイナ系が多い。




『アストロ・ボーイ』(『鉄腕アトム』劇場作品)が失敗した理由について話します
 某CEO、スピーチにて。全世界での公開結果を隠すことなく語った。その淡々としたユーモアと精密な分析に拍手喝采であった。


焦らないで
 某CEO、スピーチにて。『アストロ・ボーイ』の公開を急ぐ余り、ハロウィーンの一週間前に封切りしたことから客(ファミリー層)が入らず打撃を食らったことについて。




要するにね、もてたいんですよ、男は女に、女は男に、親は子供に
 I.G 石川社長、スピーチにて。「なぜI.Gクリエイターはアニメを作るのか」ということについて。日本人勢は大いに笑っていたが、通訳不能だったらしく途中から邦訳チャンネルが沈黙してしまった。後で現地の人々から「ミスター・イシカワはどのようなビジネスについて語っていたのか?」と真面目に質問する人が多かった。


脱カルト
 プロデューサー。それが、アニメやマンガやライトノベルをふくめた日本のコンテンツ業界の「今後の最大の課題」であるとのこと。あまりに一部の消費者が、あまりに多額の金銭を、あまりに見境なく投入し、その結果「拡大するが回転しない産業」になったという。カルト的な蕩尽ではない、車やファッションに匹敵する、正しく成長しうる産業としてコンテンツ業界を立て直さねばならないという意思表示。



それは煙草(のせい)じゃない
 喫煙者組。現在シンガポールは「喫煙者絶滅運動」の真っ最中であり、国内で販売される煙草には「吸うとこうなるぞ写真」が印刷されている。下記の写真はまだマシな方で、中には正視に耐えない精神的ブラウザークラッシャーかとみまごうばかりのものもある。



シュヴァリエ・ウブカタ
 とある紹介の一言。アメリカ辺りでは、そういうことになっているらしい。狙い通りではあるが、I.Gさんと制作した『シュヴァリエ』は異様に海外で人気が高い。


ウバーカタさん
 シンガポールのアニメイベントにて通訳の紹介。「UBAKATA」と読んだらしく、かなり無国籍な印象がそれはそれで悪くなかった。


右耳から『ねえどうやって訳せばいいの、ねえねえ』という焦りまくった声が聞こえる
 イベント参加者。同時通訳ヘッドホンなるものを支給されたが、肝心のトランスレーターたちが業界用語やアニメ用語が分からず右往左往していることについて。

2009年12月20日日曜日

※本日の一言※



重堅
 冲方丁。『サンクチュアリ』担当さんとの打合せにて刷り出し原稿を見て。とにかく今話は衝撃でした。そう描くか。そう咀嚼したか。というか、早っ(゜Д、゜)
 野口賢さんは中堅要鎮の中でも重たる描き手であり、もうすごい。マンガという「連載リアルタイム七転八倒メディア」において、ずしりと描く。ずしりと仕事をする。それでいて、ひらりと跳ぶ。すごい。シリーズごとに「色々と試みる」速度がすごく、あっという間に手のものにして、安定した走りを見せ始める。
 マンガ連載はいわば「疾走しながら車体を組み立てる作業」の連続だと感じることしばしばだが、もうここまで組み立ててしまわれたのかと喫驚。ということは今後、原作提供側の仕事がより問われる局面。ひやひやしながら鋭意精進、頑張るでごわす。(゜Д、゜)
 そんなわけで、Oh!スーパージャンプ『サンクチュアリ』、ずしり、ひらりと連載中!



三省堂京都駅店さんから、すごいものが送られてきました
 角川書籍担当。『天地明察』の書店チラシおよび、すごいものの数々について。

ほああああー!(゜Д、゜)

もあー!?(゜Д、゜)

チラシ単独制作!?Σ(゜Д、゜)
 冲方丁。ここまでやっていただけるのか、と仰天やら感謝の連続で頭がおかしくなりそうです。本当にありがとうございます。この単独兵器ぶり、そら恐ろしいほどです。

これが京都駅の中で繰り広げられているのかと思うと
 角川書籍担当。三省堂書店京都駅店さんの尽力について、感慨深く。まったくもって西には足を向けられない担当と作家である。とにかく精進いたします。





2009年12月16日水曜日

※本日の一言 シンガポール特集2※

 シンガポールで開催されたアニメイベントにて。


シンガポール・バブル
 日本人勢。かつてのジャパン・バブルそのもののような超好景気を見て一言。「ビフォー・ブロウアップ」(バブルが弾ける前に)が、シンガポール人もふくめ、異様なほど決まり文句として人々の口にのぼっていた。「ドバイ・ショック」(ドバイのバブル崩壊)による懸念が逆に勢いを助長しているのか、異様なほどの投機熱を感じた。
 イベント会場(左下、緑色のライトアップ中の屋根)の近隣光景。華やかなりアップタウン。
宿泊施設である高層ホテル内観。



日本だけ成長しない
 イベント参加者。日本はこの過去十年間、GDPが成長しなかった、ほとんどゆいいつの国である。国家的な「周回遅れ」が、日本のコンテンツ業界にも暗く影が差しているのを、バブルファイヤーな国に来るとつくづく感じる。


マネー・ロンダリングなんじゃないか?
 某氏。シンガポールが国策としてコンテンツへ多額の(数百億円規模の)出資を、融資ではなく投資として行っているにもかかわらず、チャイナ資本への呼びかけが盛んに行われていることについて。映画産業への投資にはマネー・ロンダリング構造があるというのは、アメリカに限らず常に言われていることでもあるが、真相が明らかになったためしがない。


赤くライトアップ中のイベント会場の屋根。周囲が高層建築ばかりであるせいか、屋根に凝る建物が多かった。
風水です
 電通スタッフ・コンダクター。シンガポールの建物の華やかな色合いについて。いまだ根強い習慣であり、感性がどうこうではなく風水的にふさわしいかどうかがとても重要らしい。 だが結果的に色彩の調和がとれているのが伝統である。


 イベント会場、ビジネスデーの昼食会。


ファンなのか一緒に仕事がしたいのか、はっきりして欲しい
 I.G USA。わらわらと寄ってきては、なぜアニメが好きになったかという「自分歴史」を延々と語る人々に対して一言。



中国で一枚もDVDが売られていないはずの『時をかける少女』が、中国で賞を獲った
 細田守監督。「どうやって観たんだ」といえば、つまり「海賊版で観ました」というわけである。どれほど海賊版が一般的なものとして中国で蔓延しているか、象徴的な一言。いまだに中国は「海賊版の何が悪いのか」分かっていないとのこと。


出資者になって痛い目に遭え
 プロデューサー。海賊版天国の中国において、映画産業への投資が盛んに行われ始めていることについて。やはり海賊版退治の最善の策は、中国企業自身が、出資者となり制作者となることにあるのではないかという一言。


中国でオリジナルが生まれる余地があるか?
 プロデューサー。海賊版の何が悪いという習慣的態度が強い土地で、どうしたら有力なオリジナルコンテンツが生まれるのか疑問であるという一言。日本を除いて、ほぼ全アジアがコンテンツ産業においては「優秀な下請け」として成り立っている背景でもある。それが今後どのような展開を見せるか、日本はいつまでアドバンテージを維持できるのか、次の十年が勝負である。

※本日の一言※

天地明察、特集ページ開設!!

http://www.kadokawa.co.jp/sp/200911-06/



慎んで拝聴するように
 編集。冲方のインタビューなのに。


オチまで言わなくていいです
 編集。特集ページの映像インタビュー撮影時に。


母校の生協さんで冲方 丁フェアをやってくださっているので色紙を2枚おねがいできますか
 角川書籍担当。早稲田大学の生協さんでやって下さっているとのこと。中退なのに本当すいません。魂を込めて色紙書きます。 ちなみに『天地明察』バージョンと、『テスタメントシュピーゲル』バージョンです。


復学します(゜Д、゜)
 冲方丁。早稲田大学の生協さんでのフェアを聞いて。


そんな学生いらない
 編集。論文の変わりに出版された本を持っていって「単位下さい」と頼んでいた冲方の学生時代について。

2009年12月13日日曜日

※本日の一言※


重版決定
 角川書籍担当。『天地明察』重版帯最終稿を堂々と転送しながら。


っえー!?(゜Д、゜)
 冲方丁。もうなんかわけわかんなくなりながら。


もう立って寝ろ
 角川書籍担当。ハードカバー本が、実質、発売後五日にして重版判断に動くというのは広告が効果を発揮する前の段階であり、すなわちこれは書店さんの力なのであって、「ありがとうございます書店さん」と全国に感謝するからには足の向けどころがないということについて。


三省堂書店京都駅店ではまたまたエラいことになってますよ!!
 角川「野性時代」誌担当。日頃からお世話になっている書店さんにおけるとてつもない光景について。


三省堂書店公式ブログhttp://www.books-sanseido.co.jp/blog/kyoto/2009/12/post-355.html




っえーッ!?(゜Д、゜)」(冲方のメール)


にょほほー!!(゜Д、゜)」(野性時代担当のメール)


ぷわああああ(゜Д、゜)
 冲方丁。もうなんかわけわかんなくなりながら重版校正作業に突入しつつ。


2009年12月12日土曜日

※本日の一言※



二十歳?(゜Д、゜)
 冲方丁。別冊少年マガジンにて連載中『マルドゥック・スクランブル』ザ・コミックである。画・大今良時さんである。アシスタントなしの単独兵器である。今話は正直シャレにならない領域に突入である。もはや「原作者ですよ僕は」などという安穏とした気分は根こそぎであり、負けるものかという気分を大いに刺激されたネームであり原稿であり仕上がりである。
 『シュピーゲル』シリーズ最終編と平行して、『マルドゥック』シリーズ最終編を準備中の今、得難い強敵が出現。若さも不器用さも実直さも自由さも全て武器にして描いている若き虎である。今の自分にそれができるか。身に着けた技術の全てを薪にして情熱を燃やせるか。破綻を怖れず失敗に怯えず、退路なき前進を真実やってのけられるか。負けられねえですよ。しかし、できれば真面目にアシスタントを入れて人材を育成するとともに、その貴重な右手の負担を軽減して欲しいと心から願います。
 
 



2009年12月10日木曜日

※本日の一言※


当ブログ初の自主規制(゜Д、゜)
 冲方丁。グレーテルさん怖いので関連記事を削除しました。初の自主削除である。削除要請来たらどうしようというプレッシャーに堪えかねての決断である。まったくもって恐ろしい。なら最初からやるなと言う感じである。


読者に忘れられないうちに次作品もさくさく書いて出しなさい
 角川宣伝。今まさに発売直後というときに全然ねぎらってくれないどころか叱る人である。 頑張ります。


ていうかやっちゃいます
 角川書籍担当。発売一週間にして、驚愕の帯替えである。ていうか、えーなんで!?(゜Д、゜)





重版(が出たときのための)帯です
 角川書籍担当。っえー!?(゜Д、゜)。



「パッケージ裏に伏字で「マ○オ」などと書いて、ハードメーカーから怒られたりしつつなんとか落ち着いた次第です」
 D3Pプロデューサー。『Eat Lead』パッケージ・デザイン決定について。裏に冲方の名が載っているが、本人かどうかはパロディ作品なので分かりません。よく見ると沖方くんかもしれません。





なんて金のかかったお馬鹿ムービー
 ゲームプロデューサー。『Eat Lead』のHPを見て。下記アドレスにて、続々とさらなるお馬鹿ムービーを準備中である。

『Eat Lead』HP http://www.d3p.co.jp/m-_-m_parotte_gomenne/




2009年12月9日水曜日

※本日の一言※


(中吊り広告の)記念写真を撮るためだけに上京しないで下さい
 角川書籍担当。頑張ってスケジュールを工夫しようとしていた冲方に対して一言。





にょほー!!(゜Д、゜)


にょわわー!!(幼化)(゜Д、゜)



早速撮ってきてくれた写真です。ありがたく拝見するように。
 角川書籍担当。「記念写真!! 記念写真!!」とわめく冲方のために宣伝の方に撮ってきてもらった写真について一言。




2009年12月8日火曜日

※本日の一言 (遅ればせながら)シンガポール・アニメイベント編その一※





もう一回!
 イベントのキャッチコピー。なんとなく「緑色のとってもまずい健康ドリンクのCM」を思い出す。異様に耳に残る言葉である。



世界基準
 プロデューサー。イベントのキャラクターのデザインについて。


 発表リハーサル。電通、プロダクションI.Gスタッフなどとともに。



やつら本気で発表するつもりです
 プロデューサー。日本とのスタンスの違いについて。「退路を断つ」ことに何のためらいもないアグレッシブさが、むしろ常識になっている人々である。



 竹内敦志監督による『TITAN RAIN』制作発表。右からストームライオン社のエドモンド社長、プロダクションI.Gの石川社長、竹内監督、冲方丁、I.G USAのヴァイス・プレジデント寺島氏。







 ビジネス・デーの翌日の一般イベント会場における「ガンプラ」区画。シンガポールは「ガンプラ天国」でもある。


ガンプラだらけ
 監督。イベント会場の入口がバンダイのガンプラ・エリアであることについて。シンガポールは「ガンプラ天国」であり、アニメは「プラモをアニメ化したもの」だと思っている人もいる。20年前、シンガポールにプラモが輸入され始めた頃、シンガポール在住だった冲方もその一人だった。




ガンプラは脳を活性化します
 イベントの売り文句。脳ゲーならぬ、脳プラモである。

 家族みんなでガンプラ作りに励むエリア。


カップルがガンプラのカタログ見て真面目に相談してる
 プロデューサー。どこまで一般化してるのかと驚いて。 


会場の清掃員のおじちゃんたちがガンプラの話題で盛り上がってる
 監督。どこまで一般化してるのかと驚いて。


家族がガンプラの前で記念写真を撮ってる
 プロデューサー。どこまで一般化してるのかと驚いて。

2009年12月6日日曜日

※本日の一言 『天地明察』広告掲出※


「どうだ!!」
 角川書籍担当。『天地明察』感想推薦コメントを、なんと駅の中吊り広告にしてしまったことについて。12月9日、および10日に、東京メトロ(丸ノ内線系)にて掲出とのことである。畏れ多くて腰が砕ける。




「早すぎる中吊り童●卒業が単独初体験ですよ!?Σ(゜Д、゜;)」
 冲方丁。『天地明察』の中吊り掲出の連絡について。


落ち着け
 編集。『天地明察』の中吊り掲出に仰天する冲方に。


記念写真!!記念写真!!(゜Д、゜;)
 冲方丁。『天地明察』の中吊り写真を撮ろうと駆けまわったがまだ掲出されていないことについて。





(コメントが)いっぱいありますねー(幼児のような感慨)
 角川書籍担当。『天地明察』感想推薦コメントによる広告デザイン(朝日新聞掲載用)を見て。


ねえリクープ(資本回収)できるの!?本当できるの!?(゜Д、゜;;;)
 冲方丁。かつてない広告の数々にびびりきって。

2009年12月5日土曜日

※本日の一言 『天地明察』感想推薦コメント・角川書店報告・第四弾(50音順)※

●日本文化に刻んだ時間の印形。前代未聞のテーマを制した超弩級の作品。
 森村誠一氏(作家)

●政治的な大事業がこんなにも夢と情熱のつまったものだったなんて。
だんだん逞しくなっていく春海に、ページをめくりながら思わず拍手!!
 安福氏(ダイハン書房 高槻店)

●今、混迷の時代に求められている小説がここになると思います。
 柳氏(丸善 横浜ポルタ店)

●見所満載! 10時間ぐらいのテレビドラマになったところを想像しながら読みました
 山本弘氏(作家)

●あまりのスケールの大きさに言葉を失ってしまいました。冲方丁の底知れぬ実力の一端をかいまみたよう。
 横田氏(丸善 お茶の水店)

●一つの事に人生を賭す事がこれほどまでに人を魅了する。 読み終えて尚、感動は止まず、空に瞬く星々のように心の中で輝きを放っている…。
 吉川氏(大垣書店営業本部)

●我々、日本の天文学者の祖たる渋川春海を、いきいきと現代に蘇らせた本書に感謝感激。まるで渋川が乗りうつったような、この才能ある書き手を絶賛したい。
 渡部潤一氏(天文学者)



「大変なことになってます」
 角川書籍担当。大垣書店四条店(帯コピー創案の書店員さんがいるお店)の店頭光景に。







  すごいすごい。

 すごいよすごいよ。

  すごー!!





自作!?Σ(゜Д、゜)
 冲方丁。大垣書店四条店の平積み度のすごさと店頭ポップという範疇を超えた北斗七星ライトに喫驚して。すごいあの北斗七星欲しい。 自分も作ろうっと。

2009年12月4日金曜日

※本日の一言 『天地明察』感想推薦コメント・角川書店報告・第三弾

もうどっちに足向けて寝られないのかよくわかりません
 角川書籍担当。推薦コメントを送っていただいた方々に対して。


●命を吹き込むとはまさにこれだ。熱い思いが煮えたぎっている。
 高橋克彦氏(作家)

●実直・素直な渋川春海が愛らしい!苦労したって挫折したってめげない算術オタクに惚れました。
 瀧井朝世氏(ライター)

●冲方丁の傑作は数あれど、この作品が北極星のように不動の輝きを放ちつつ続けることは言うまでもないだろう。
 月元氏(宮脇書店 松本店)

●一押しなのは建部と伊藤。春海にあとを託すシーンは泣き必至。何かを人へ伝え、繋ぐことの尊さを感じました。
 柘植氏(星野書店 近鉄パッセ店)

●今年のお気に入りランキングに突如殴り込みしてきた1冊でした! 『天地明察』は冲方丁という稀有な作家が生まれた。
 中澤氏(三省堂書店京都駅店) 

●あれあれ、数学キライだったんじゃなかったっけ、どうやら関係ないらしい。
 中村氏(アシーネ本社商品部)

●春海のような人物が今のこの時代に現れたら、日本はもっと変わるのかもしれない。
 野村氏(宮脇書店 宇部店)

● 新たな時代小説家の誕生と"冲方丁"スタイルとも言うべき時代小説の在り方もまた知らしめしてくれた。まさに新たな発見である。
 羽生田氏(平安堂長野店)

●思わず「見事じゃ!」とひざを打ち、天をあおぎ、息を吐く。うーむ、なにやらすごいものを読んでしまった。で、冲方丁ってだれ?
 久住氏(久住書房)

●そう、この小説はくじけない心があれば、夢は必ず叶うのだという強いメッセージを私たちに示してくれる。からんころん、今日もどこかで夢が鳴る。
 久田氏(精文館書店中島新町)

●春海のように一生を賭けるに足る仕事と出会えることもこんな面白い本と巡りあえることも一瞬の奇跡のようなもの、この機会をどうかお見逃しなきよう。これだから読書はやめられない。
 平野氏(紀伊國屋書店 北千住マルイ店)

●約350年前の物語をこんなにもみずみずしくドラマチックに感じられるなんて。時代小説家 冲方丁はすごい!!
 福井氏(ジュンク堂書店 京都店)

●ラストの最後の上奏のくだり、次の次の次の手を売って勝ちに持っていく。まさに痛快!
 藤井氏(紀伊國屋書店 広島店)

●男なら己の夢を実現したいと言う気持ちに、古しも今も無い!
 藤田氏(久美堂本店)

●スゴイ!オモシロイ!泣きました!近年まれにみる時代小説、いや直木賞をあげます!私が!
 松川氏(啓文堂書店 吉祥寺店)

●「冲方さん、こんなに読みやすく書けるんじゃん!」と真っ先に思ってしまいました(笑)
理系クン、じじい、プラトニックラブと全方位対応いいですね。
 丸山氏(宮脇書店 新大豆島店)

●新感覚時代小説ブームのなか、予想外のジャンルから殴りこみをかけてきた!
三島氏(啓文社コア福山西店)


 

2009年12月3日木曜日

※本日の一言 『天地明察』感想推薦コメント・角川書店報告 第二弾(五十音順)※



担当のワタクシも現実感ありません。まだ何の告知も世に出ていないのに
 角川書籍担当。『天地明察』の推薦コメントの数について。


●二度読みすることお薦めします。面白さ倍増!
 小野口氏(須原書店アリオ川口店)

●1つのことを成し遂げようとする人の姿がこれほど美しいとは! 読んでいて涙が止まらなかった。  

 加藤氏(有隣堂アトレ恵比寿店)

●日頃の忙しさで、純粋に本を読む楽しさを忘れていました。まさにこの「天地明察」は本を読む楽しさを思い出させてくれた1冊です。
 上妻氏(紀伊國屋書店 福岡本店)

合戦も剣客もない時代小説 これが滅法おもしろい!!(帯コピー採用文)
 北住氏(大垣書店 四条店)

●最後のページを読み終えたあと、ぶわぁっと鳥肌が立つくらいすごい小説を読んでしまった。という思いでいっぱいになった。
 岸田氏(ブックファースト阪急西宮ガーデンズ店)

●たくさん迷ってじたばたしている人にこそ、この物語は読んでほしい。自分の中にある北極星はきっと、春海のようにもがいたらこそ見えてくるのだ。
 小出氏(紀伊國屋書店 新宿本店)

●実は歴史小説が大の苦手なのですが、この天地明察は、最初から全く飽きずに読破しました。なんと言っても登場人物がそれぞれ魅力的!
 小林氏(平安堂 東和田店)

●正直なところ、初めて歴史小説を読みました。このジャンルがこれほど読み易く、これほどアツいものとは知りませんでした。初めてがこの本で良かったです!
 小林氏(小林書店)

●碁はわからない、算数は苦手、天文のことはさっぱりという人でも楽しめる、時代小説でもなく、青春ドラマでもない、新しいエンターテイメントの登場!
 芝吹 氏(谷島屋 イオンモール浜松志都呂店)

●今まで時代小説なんて読んだことなかったのに、自然と没頭していました。江戸時代的ロマンを感じされる1冊です。
 菅氏(本の王国 浜松西店)

●この作品、本当に凄い!!面白いっ!!本当に面白いっ!!
年の暮れ最後の最後に出て来ました"今年絶対に読まないといけない作品"
 杉山氏(三省堂書店 大宮店)

●どこまでもまっすぐなオトコタチノ姿に胸が熱くなりました。面白いの一言!
 鈴木宏昭氏(有隣堂アトレ恵比寿店)

●熱い時代小説に『刀』は必要ない。いや、面白かった!!
 高田 学氏(ブックセンター冨貴堂MEGA)  

2009年12月2日水曜日

※本日の一言 『天地明察』感想推薦コメント・角川書店報告・第1弾(50音順)※


えらいことになりました
 角川書籍担当。出版前から『天地明察』のコメントが担当宛てに届けられたことについて。


●冲方丁に裏切られた!あの冲方丁が時代小説を書くと聞いて想像していたものとは、ずい分違った内容だった。そしてものすごく面白い。
 朝加氏(紀伊國屋書店 富山店)

●時代小説!?読んだことないし…そんなこと言わずに是非ご一読!!一世一代の勝負に手に汗握ることまちがいなし。そして読了後には、空を見上げたくなることまちがいなし。
 五十嵐氏(有隣堂ヨドバシAKIBA店)

●この本を読めば、終わり良ければ全てよし!今年を締めくくるのにふさわしい本です。
 石本氏(三省堂書店 名古屋高島屋店)

●「天地明察」この言葉が読後、さらに月日が流れても心に残るであろうことは必至。
 宇治氏(紀伊國屋書店 さいたま新都心店)

●天と地を正しく結ばんとする英知の挑戦に奮え、苦闘の果てにもたらされる光明のまぶしさに涙した。『天地明察』、それは壮大かつ典雅な“人智明察”の書なり!
  宇田川氏(ときわ書房本店)

●全編漂う緊迫感。圧倒的なスケールで再現された一人の男の生涯。全身全霊を懸けて「国家プロジェクト」に身を捧げ、歴史を創出した勝負師の姿に身震いが止まらない―妥協を許さぬ志の高さ、一途に貫く己の信念、“伝統”に対峙し、“天意”に突き動かされたその生き様はあまりにも鮮烈。読む者の魂にダイレクトして響く渾身の一冊。
  内田氏(三省堂書店 成城店)

●面白くて一気に読みました。全ての情景が目に浮かぶようでした。
  梅沢由香里氏(囲碁棋士)

●面白すぎて一気読みです!
  大瀧彩子氏(恵文社バンビオ店)

●歴史に名を残す二人を中心にこのような面白い物語ができるなんて、驚き、感動しました。読み終えた今、清々しい気持ちでいっぱいです。
  大浪氏(ブックストア談 浜松町店)

●「自分」というものが定まっていなかった春海が、改暦に挑み、困難に立ち向かっていく姿に感極まった。
  岡田氏(有隣堂ヨドバシAKIBA店)

●歴史小説として今年最高の傑作ではないでしょうか!
 岡本氏(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)

●きっとあなたの心にも「必至!」の一言が熱く、心地よく響きます。
 奥井氏(喜久屋書店 高岡店)




パルナ書房店頭風景

すごいことになっています


2009年12月1日火曜日

※本日の一言とお知らせ  本日発売 ※

テスタメントシュピーゲル1』 12/1発売
 「冲方丁、最後のライトノベル」
 いよいよスタート、全三巻――終わりの始まりを長期間かけての全力執筆である。




もしかしてシリーズ終わらせる気なの?
 スニーカー担当上司、『テスタメントシュピーゲル1』の原稿を読んで一言。担当いわく「今さら真面目に言われました」とのこと。



ぐちゃぐちゃになるんだよっ、この作品
 スニーカー担当。『テスタメントシュピーゲル』のためにシュピーゲル・シリーズの「人物相関図を作りなさい」と上司に言われて逆ギレした(らしい)一言。


52人
 スニーカー担当。『テスタメントシュピーゲル1』の「登場人物」の一覧を送ってきた際の、きわめて端的な一言。



ファン皆殺し文体
 編集。『マルドゥック・ヴェロシティ』やシュピーゲル・シリーズの文体について一言。


この文体の濃さは、短編一話をマンガ化するのに、単行本一冊分のページ数が要る
 講談社シリウス担当。『オイレンシュピーゲル』のコミック化について。


僕がやっていいと言ったばかりに
 早川書籍部長。『マルドゥック・スクランブル』の生みの親にして、『マルドゥック・ヴェロシティ』の文体にGOサインを出すどころか推奨したことについて。


俺は何の支障もなく読めるからいいんだよ
 角川書籍部長。シュピーゲルのクランチ文体について。早川書籍部長の元上司である。



青春の葬式というモチーフのために
 冲方丁。WebKadokawaのインタビューの返答。「なぜ『レクイエム』を構成に用いたか」について。


あっ、私まだ葬式やってない
 角川書籍担当。「青春の葬式」の一言について。


なぜあなたは退路を爆破するの?
 ライター。野性時代誌におけるインタビューの際、『テスタメントシュピーゲル』の帯の文句「最後のライトノベル」を見て。



だって編集長が『カッコイイから使え』って
 スニーカー担当。『テスタメントシュピーゲル』の帯コピー「最後のライトノベル」について。


こちらがラノベ業界の冲方丁にとどめを刺した編集者です
 冲方丁。スニーカー担当を紹介する際に。


今どき人生にくさびを打つなんて、なんだよ。みんなやんないよ。何信じていいかなんて分かんないんだから。あんたみたいな生き残り方する人が他にいないのは、あんたの行動が普通は夢だからだよ
 TOEプロデューサー。シンガポールのアニメイベントにて、「最後のライトノベル」宣言などについて。


アマチュアによる作品を、積極的に市場の利益や可能性としてとらえる
 角川書店。シンガポールのアニメイベントにおける登壇講演にて。ニコニコ動画やYOU-TUBEなどにおける、いわゆる「マッド作品」の中でも一定の基準を満たすものには、広告的価値があるとみなす。また、キャラホビやコミケなど、アマチュアが多数参加するイベントなどを、プロの誕生の場としてとらえるという姿勢である。海賊版すらも、「皮肉なことに」、市場の拡大を推進した。


入口は会社が作ってくれてる。出口は作家が自分で作るしかない。出口が次の入口になることを一人一人が身をもって示すしかない
 冲方丁。ライトノベルが「出版社が資本投下するコミックマーケット」として成長したという側面について。多くの会社がアマチュア・クリエイターに収入をもたらしてくれた。それは可能性への投資である。ではその可能性とは何か。デビューした一人一人が自ら定めていくことで、業界の新たなかたちを少しずつ作っていくしかない。「最後」や「始まり」を明言することもその一つである。そうした行いがなければ、いずれ業界の入口が人材過多で栓詰まりになる。ライトノベルの全レーベルの編集者を合計しても100人に満たない。それだけの人数で全ての書き手を担当してゆくことはいずれ不可能になる。結局、書き手が多すぎて新たに入ることが難しくなり、再び才能の損失が起こる。それは人災であり、誰の責任かと言えば、デビューした人間全員の責任である。

2009年11月29日日曜日

※本日の一言と記事※




その手があったか
 編集。『天地明察』のカバー・デザインを見て一言。極端なまでのシンプルさ、高い密度のデザイン。時代小説としても、いわゆるハードカバー全般においても、なかなかない特異な仕上がりの一冊となった、とのこと。帯も普通は使用しない若葉色の風合いであり、これが意外なほど、しっくり馴染んでいる。担当編集とデザイナーの渾身の力作に大感謝である。


さすがに気持ち上乗せしました
 角川書籍編集。『天地明察』のカバー・デザインおよび帯デザインを創案するまで多大な労力を要したことから、ギャラを上乗せしたという一言。決定寸前に至ってなお、比較検討のために「三パターン追加」、「コピー差し替え」など、大いにやらかしたらしい。


『明天察地』?
 嫁。中央の北斗七星の並びに従ってタイトルを読んだとのこと。そんな読み方をするのは貴様だけである。



ちっくしょう負けた
 角川書籍編集。『天地明察』の帯のコピーに、自分が考案したものではなく、書店さんの感想をそのまま採用したことについて。「これ以上のコピーはない」とのこと。冲方自身も、ちょっとこれはやられたと思った超剛「直」球である。大垣書店四条店の北住さんには多謝である。


ハグしてきました
 角川書籍担当。『天地明察』の帯コピーの原文を書いていただいた書店員さんとお会いした際の行動について。敗北を認めてこその成長である。



三百年以上も前の人が、本当に『勇気百倍』って言ったんですか?
 ライター陣。インタビューにおいて大てい聞かれることであるが、冲方と担当編集者が調べた限り、史実である。アンパ○マンのキャッチフレーズかと見紛うばかりで、冲方も本文に採用すべきか、しこたま迷った。いったいどのような当社比の百倍なのか調べても分からなかった。


カレンダー眺めて「これが日本の宗教だ!」と思う高校生って、だよ
 ライター。冲方が16歳のとき、『天地明察』の主人公・渋川春海について調べたきっかけについて。






みんな、「自分だけが面白いと思ってる」と思ってた
 角川編集。『天地明察』の連載前の編集者たちの心持ちについて。


みんな、「これを面白いと思うのは自分だけだ」と本気で思ってる
 角川編集。『天地明察』のプルーフ(書店用原稿)に対する書店さんの反響について。


正直、「これを面白いと思うのは自分だけだ」と思ってました
 冲方丁。『天地明察』の連載中のぶっちゃけ話にて。


みんな誰もが一生に一度は、『お前しかいない』と言われる機会にぶつかってる。そのときの経験が、渋川春海への個人的な感情移入のもとになってる
 角川編集。なんで「みんな自分だけがこの作品を好きだと思ってる」という状況が生まれるのかについて。



※※『天地明察』明日11/30発売※※
 渋川春海とは、冲方が16歳のときに出会った歴史上の人物であり、こうして一冊の本にするまでに実質16年かかった相手である。一度は徳間書店のSF誌で長めの短編『日本改暦事情』として書いたが、歴史を小説にすることのハードルの高さを前にして棒立ちという感じだった。今ようやくここまで書けた。どうしたらもっと書けるようになるだろうと思うと、またもや棒立ちである。これからの16年で答えを出すしかない。
 なお、歴史時代小説の最も面白いところは、校正・校閲において「根拠は?」の文字が大連発するところにある。安易な創作は連載・出版以前に激しく叩きのめされる。そうした「事実は小説よりも奇なり」とされる事柄に対し、それでもなお、いかにして「小説は事実よりも真実なり」を示すか。そういう真剣勝負を味わえる。そんな醍醐味を、今後も、しかと追い求めてゆく所存です。


デビューして13年かけてやっと作家になれました
 冲方丁。『天地明察』出版について、野性時代誌におけるインタビューにて。紛れもない実感であり、生まれて初めて名刺に「作家」と肩書きをつけた。


怒らないから入れて下さい
 角川書籍担当。冲方が「名刺に『作家』って入れてもいいですか」と訊いたことに対して。


面白いこと言うとブログに載っちゃいますよ
 ライター。『ダ・ヴィンチ』編集者に対して、冲方との会話について。


ああ、またしてもブログに貢献してしまうなんて
 スニーカー担当。面白いことを言ってしまった反省の一言。